一般的な介護職員が段階的にキャリアアップを図る場合、社会福祉士の資格を取得することが多いようです。社会福祉士の合格率は高くありませんし、資格取得のためにはお金も時間もかかります。しかも、介護職員のときと比べて給料が上がらなかったり、夜勤がなくなって手当が付かなくなったりする場合もあるため、中には「何のために頑張って資格を取ったのかわからない」「キャリアアップの方法を間違ってしまったのかもしれない」など、マイナスの考えが浮かんでくる人もいるかもしれません。
しかし、社会福祉士は福祉サービスを利用する人の相談を受けて、安定した生活を送れるよう手助けをする仕事です。高齢者介護に限らず、障害者支援や生活保護、児童福祉など幅広い分野の相談に乗り、その悩みに寄り添います。社会福祉士が老人福祉施設で働く場合は、生活相談員として働くのが一般的ですが、病院だと医療ソーシャルワーカーとして活躍できますし、児童相談所の場合は児童福祉司という職業に就けることもあるため、実は活躍の場は多いのです。
また、社会福祉士はデスクワークが中心になるので、体力的に不安がある場合も安心して働くことができます。夜勤がない分ライフワークバランスも取りやすい職種なので、キャリアアップのためには役立つ資格なのです。国家資格ではあるものの、独占資格ではないため、給料に反映されにくい側面はありますが、福祉業界の中で視野を広げて転職先を選べば給料アップも可能です。給与面を優先するのならば、給与待遇の良い施設を積極的に探してみてはいかがでしょうか。